Italia:Roma

朝、バチカンへ行くために朝食もとらずに出発する。
サンタマリアマッジョーレ大聖堂へ寄って礼拝堂を見て
美術館が開くのは10時からだというので出直すことに。
■ ローマの交通
ローマの旅行者には「ROMA PASS」と呼ばれる券があって
20ユーロで公共交通機関と、博物館ふたつがタダ
それ以降は割引になるという、お得なクーポンだ。
テルミニ駅の構内でさんざん探したが、見つからず
半分諦めて、地下鉄の改札の前のタバッキで聞いたら
あっさり売っていた。なんだ、早く言ってよ。
交通機関は地下鉄、バス、トラム。
どれもATAC(市営?)が運営しているらしい。
「アタック」って発音するんだろうか。
なんだか攻撃的な名前だ。
地下鉄はA線(東西)とB線(南北)しかなく
A線とB線の乗り換えはテルミニ駅でしかできない。
(東京の地下鉄は複雑すぎるが、こっちはこっちで単純すぎる。)
バスは市内を網羅していて便利なのだが、こっちは複雑すぎて
ガイドブックを見ても乗り場も路線もわからず、
日本と同じで難易度が高く、まったくお手上げなのだった。
■ タバッキ
タバッキというのはTABACCHIと書く。
つまり、たばこ屋さんで、いまはそのほかにも
雑誌・新聞、お菓子、飲み物、切手なんかも売っている
タバコ屋+キオスク+コンビニの縮小版みたいなものだ。
「タバッキ」という発音がかわいくて、ついつい
口に出して発音したくなる。
■ 両替
途中、両替をするも、あまりのレートの悪さに戦慄する。
せっかく円が高くなってきたというのに
手数料に17.9%だなんて。
10000円換金しても50ユーロいくかいかないか、だなんて。
1ユーロ200円だなんて…
も は や 詐 欺 だ 。
以降、とにかくカードで買えるものはすべてカードで購入するという方針に。
お店には悪いが、背に腹は変えられないのであった。
■ バチカン博物館
地下鉄でテルミニからオッタヴィアーノまで。
駅を降りて少し歩くと、すでに長蛇の列が。
みんな10時開場のバチカン美術館に並んでいるのだった。
一瞬ひるんだが、ここで諦めては一生見られまいと思い
がんばって並ぶ。
意外とするすると進み、40分くらいで入場できた。
並んでいる間、みんなに大人気だった、「ハマってるハト」。

エントランスは近代的な建物でセキュリティチェックも厳重。
(バチカンを爆破したいと思っている人だって
少なからずいるのだろうから、しょうがない。)
荘厳なルネサンス様式の建物を創造していたので
少々、拍子抜けした。
入るとまずは美術館だが、同じ時期にイタリアにいるb様から
「先にシスティナ礼拝堂へ行くべし」という指令メールが着たので
一応システィナ礼拝堂を目指してみる。
大燭台のギャラリー、タペストリーのギャラリー、地図のギャラリーを通り
システィナ礼拝堂へ。
途中のローマ時代?の彫像にカメラを向けたら
横にいたおじさんがポーズ。
「あんたじゃない!」と思ったが、かわいいので撮ってあげた。
いい笑顔。

内部はとにかくすごい人で、団体旅行者たちの間にはいって
とろとろと進むかんじ。
自分のペースでは到底見られない。
さすがに「最後の審判」や「アダムの創造」は圧巻であったが
上下左右、ルネサンス様式特有のマッチョな聖人たちが濃くて濃くて
おなかいっぱいになった。
宝石箱の内側のような、こまかい装飾や絵画よりも
なんてことのない窓ガラスが吹き硝子をつぶしたような模様で
無骨なかんじに惹かれる。(←要は飽きてる。)
途中、現代宗教美術のギャラリーも通ったが
フランシス・ベーコン、ダリ、マチスなど錚々たる現代画家の
作品があるにもかかわらず、団体客は全員スルー。雑魚扱い。
やはりラスボスはラファエッロか・・・

なにやら地下に降りていく階段があったので
行ってみると、歴代法王の棺が並んでいる場所であった。
あとから気づくが、サン・ピエトロ大聖堂のクーポラ(円屋根)の真下にあたる地下室らしい。
このあいだ亡くなったばかりのヨハネ・パウロの墓前には
生花が捧げられ、膝を付いて祈っている神父さんがいる。
そういうのを目の前にして、ようやくここが信仰の中心なのだなあと気づかされる。
■ サン・ピエトロ大聖堂
カトリック教会の総本山。
イスタンブルでブルーモスクを見たときのような
(I氏は「大仏を見たときのような」と形容していた)
圧倒的なものに対して平伏したくなるような衝撃はあったものの
ここまでやったらいかんよなあ、という過剰さがある。
イスラムのほうが抽象的なぶん、華美さが緩和されているのかもしれないが
サン・ピエトロ大聖堂の彫像やら大理石やら金銀財宝にあふれた大伽藍を見上げると
「そりゃあルターも宗教改革したくなるよなあ」と、思わずにはおれない。

最後はサン・ピエトロ広場から大聖堂とオベリスクを眺め
バチカン郵便局から葉書を出し(独立国なので、切手も消印もイタリアのと違う。)
満足してバチカンを後にした。

Italia:Roma” への2件のフィードバック

  1. ほんとにいい笑顔ですね~。
    こういう歳の取り方をしたいものです。

  2. >蜜柑さん
    ねー!
    あまりの笑顔に、冗談でファインダをのぞいたのですが
    おもわずシャッター切っちゃいましたw
    彫像の腰に手がまわってるのがおかしいですw

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