7th sense

尾崎翠『第七官界彷徨』(ちくま日本文学全集)読了 タイトル読み… 読む前は足穂や澁澤を彷彿としていたのだが 幻想や表現主義とは遠い、とりとめもない物語であった。 難解な舞台を見ているようでもあった。 好き嫌いは別として、昭和ひと桁の時代に、 […]

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go as people go

そんななか江國香織『きらきらひかる』(新潮文庫)読了。 江國の長編の登場人物は普通じゃない人が多い…と思うが (ゲイの夫とアル中の妻とか、妙にべったりしている変な家族とか 流れ者の母と娘とか…)江國の視点がわりと旧世 […]

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the wind-up bird chronicle III

村上春樹『ねじまき鳥クロニクル 第3部 鳥刺し男編』(新潮社)読了。 物語としては3部作の中で一番面白く読めた。 謎解きのところなんてたくさんの登場人物やオブジェが どんどん繋がっていって(実は繋がっていないのだけど) まるで京極小説のよう […]

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the wind-up bird chronicle II

村上春樹『ねじまき鳥クロニクル第2部予言する鳥編』(新潮社)読了 何故こんな勢いで読み進めているのだか。 具体的にえぐいし、加納クレタの独白なんて本当にキツいし 「もうだめかも…」と思いつつも何故かだらだら読んでしまう。 文章の […]

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the wind-up bird chronicle

村上春樹『ねじまき鳥クロニクル第I部泥棒かささぎ編』(新潮社)読了 飲みの席で話題になったので読んでみた。 ふつうよりも太めの濃い緑色のスピン(栞紐)が素敵だなと思っていたら、 丁度、学校で先生から「新潮社だけは今でも文庫にスピンを付けてい […]

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at Oji station

堀江敏幸 『いつか王子駅で』(新潮社)読了 今回は東京下町が舞台の純文学ともエッセイともつかぬ作品。 印章彫り師の話、地元の定食屋、島村利正『残菊抄』 徳田秋声『あらくれ』などの引用、 都電荒川線沿線の風景、古書肆との会話 教え子の陸上大会 […]

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le pave de l’ours

堀江敏幸 『熊の敷石』(講談社)読了。 学生の頃、堀江氏は非常勤講師として わが母校わが学科の教壇に立っていらした。 在校中に氏が『おぱらばん』で三島賞を受賞され 仏文の教授たちと喜んだりしていたので、よく覚えている。 密かに活躍を喜びつつ […]

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hotel cactus

江國香織『ホテルカクタス』(ビリケン出版)読了 調べ物があったので図書館へ。 天気予報は曇りだったけど、雨のにおいがしたので傘を持って出た。 家を出て30秒くらいで突然通り雨に遭った。 あまりに大粒で、まるで雹のようだったので 魚やヒルが降 […]

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books

マネキンの首を見ると、何故か京極夏彦を思い出す というわけで「陰摩羅鬼の瑕」読了。 1/5ほどのところ迄で3度挫折しましたが、中盤 京極堂が出てきてからは俄然テンポがよくなって いっきに半分読み終えました。 しかし、しかしなんだかちょっと物 […]

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