2023年3月4日撮影


























2023年3月4日撮影


























両親と小石川植物園へ梅を見に行く。団子坂で待ち合わせてタクシーで植物園へ。梅は終わりかけだったが豊前などまだまだ見頃だった。日本庭園から上にあがる階段の途中、梅林の裏側に次郎神社を初めて見つけた。太郎神社に比べると廃墟感が凄い。なぜか南無妙法蓮華経の石碑もあって謎だ。12度曇りの予報だったので心配していたが休憩所でコーヒーを飲む。コートを来ていると暑いくらいの春の陽気だった。
その後、タクシーで小石川後楽園庭園へ。こちらもほぼ終わりかけ。父と「一番日本酒っぽい名前を見つけたら優勝」と言いながら梅の名前を見る。都錦、大盃、白加賀、白鷹たしかにどれも日本酒っぽい。
その後、向ヶ丘のLokantaさんでランチ。父はキョフテ、母はムサカ、わたしはドネルサンド。気に入ったようで良かった。
午後はなぜかイシイ、クリス、ゆいちゃんとフランクさん(調達者)の5人で臭豆腐チャレンジをした。発酵食品独特の匂いの中にパパイヤやマンゴーの熟した香りがあり私は全然平気だったが、しょっぱかったせいか1日中喉が乾いて仕方なかった。香りを明文化して文学的に解釈してようやく食べられる、という種類の食べ物ではある。店からの帰り、AOYAMA COFFEEさんで珈琲豆を買う。














午前中は北大の植物園へ。
大通公園ではオータムフェスタで大賑わいだったが、数ブロック先のこの植物園は静か。まだ夏の名残でみどりが美しい。

当時のキャンパスにあった植物学や動物学教室の建物も移築されていて、建築を見ているだけでも楽しい。白く塗られた標本ケースが美しい小さな博物館。 
ツリバナがいたるところで実をつけていて、イヌサフランはまるでモンハンのアイテムのように地面で光り輝いていた。もっとピンクのサフランはよく見かけるが、こんな紫色のは初めて見た。

温室も良い具合の昭和感。大学の植物園や博物館の媚びないかんじが好きだ。
その後、札幌駅まで歩き、駅ビルのレストラン街にある六鹿さんでまぜそばをいただき、帯広までの切符を買う。市営地下鉄で大通りまで戻り、再びアダノンキさんで買い物。イシイへのお土産にTシャツを買う。
ライブは去年も訪れた苗穂のレストランのやさん。石造りの蔵の壁に小松崎さんのハンマーダルシマーが響いて演奏されたスペインの古楽は中世の教会で聴いているようだった。ライブが終って早々にタクシーで札幌まで飛ばしてそこから列車で帯広に移動。予定より早く駅に着けたので、大丸の地下でカニ弁当を買った。この特急スーパーとかち、ものすごく揺れるうえに「エゾジカなど野生動物の通過により緊急停止することがあります」とのアナウンスにお弁当から手が離せない。
帯広についたらもう21時すぎ。ホテルは駅前の日航で、シルバーウィークの最終日ということもあってか4000円という激安な値段で泊まることができた。
神奈川県立相模原公園へ。 かなり整備された公園で、大きな芝生やフランス式庭園、サカタのタネグリーンハウスという温室もある。日曜日だというのに人もまばらで落ち着いた地元の公園というかんじ。濃いグリーンに、ベンチや看板の綺麗な色が映えて、ちょっとヨーロッパの公園のようでもある。 温室のほうはサカタのタネというからにはあの会社が育種から関わっているのかと思いきや、まさかのネーミングライツというオチであったが、まじめに管理されていて1年中なんかしらの花が咲いているそうだ。とくに秋から冬が良いらしい。
2時からの館長の解説はみっちり1時間、館長は土の部分にずかずか入っていって、ときには葉っぱをちぎったりしながら詳しく解説してくれる。しかし館長、固有名詞はなかなか出てこない。
館長「世界三大花木はこのカエンボクとジャカランダと…あとひとつ忘れました」
客「」(そっとぐぐる…)
終始こんな感じ。ちなみにカエンボク、ジャカランダ、ホウオウボクだそうだ。(ぐぐった)
そんなかんじのゆるいツアーであったが、先日ポーラ美術館別館で見たウルトラ植物博覧会に展示されていた植物もちらほら。
QRコードがプレートに印刷してあるが、どうにも腕の届かない遠い場所にさしてあったり、表示される花の写真がガラケー当時から更新されておらず小さすぎたりなど課題もあり。これからのメンテナンスに期待したい。
2時間ちかく公園を堪能したのち、フランス式庭園の噴水を見ながら帰路へ。この日の夜、相模原の米軍施設では爆発があったそうで、ここ最近世界中で爆発ばかり起こっていて物騒極まりない。 

イシイとPOLA MUSEUM annexにて『ウルトラ植物博覧会』へ。最終日だったので大盛況であった。プラントハンターの西畠清順により世界中から集められた珍しい植物が狭い会場にみっしりと展示されている。プラントハンターなんて18世紀みたいだ。解説もおもしろくで、訪れた人はみんなパンフレットを参照しつつじっくり観ていた。コレクションのなかには、お釈迦様が悟りを開いた時に座ってたブッダガヤの菩提樹を分け木にしたという大変ありがたいものもあって驚いた。世界中にあるんだろうけれど紀元前3世紀くらいから受け継がれているなんて凄い。あと学名がまだついていないような新種もあった。去年だったら世界で一番珍しい植物だったらしい。植物の世界は未だにページが増え続けているんだな。
その後、新しくなったITOYAへ。閉店間際だったので慌ただしかったが、11階の近未来ファーム(水耕栽培のレタス)を観た瞬間「あ!イモータンジョーが作ってたやつだ!」って思った。しかし銀座の真ん中で水耕栽培とは贅沢である。
ほかのフロアはファインペーパーやグリーティングカードなど。外国人観光客が多かったのでギフト系が目立った。日本の文房具は人気なんだそうだ。でも文房具屋のワンフロアがキッチンツールになってしまったのは少し残念。文房具だけで売場を埋めてほしかった。
その後、ヴァンピックルさんへ。予約なしだったがなんとか席を用意してもらって、厨房の真横の席へ。ここはいつもコースで頼んでしまうのだけど、今回はアラカルトで。ローズマリーなどで下味をつけて焼いた豚のグリルが本当に美味しくて感動した。ワインはPuech-Hauteの”Prestige”。シラー系で味がしっかりしているのに飲みやすい。
愉しい気分になるレストランはいいなあ。また行きたい。

ジャケットを手がけたトリニテのライブにご招待いただく。
ティアラ江東に行くのも、トリニテを生で聴くのは初めてだ。
住吉という駅は初めて降りたのだが、猿江公園というずいぶん大きな公園があるのだな。
ライブはもちろん、わたしのこの拙い文章力では書ききれないが
とても素晴らしかった。小森さんもおっしゃっていたが
映像が浮かんでくるような、特に私が大学時代に多大な影響を請けてしまった
1920年代の「アンダルシアの犬」とか、あのあたりの映画を彷彿とさせる。
全体的にはどこか前時代的なのに前衛的でもあり。
みなさんのデザイン違いのおそろいの帽子もかわいかったな。
壇上からご紹介もいただいて恐縮しつつ、終演後に皆さんにご挨拶もできて
実り多い1日であった。

駒込のほおずき市へ。
この日にお参りすると4万6千日分の功徳があるとか。その小学生男子みたいな数字はどこから出てきたのか。
弥勒も56億7千万年後に戻ってくるとか言ってどこかに消えたらしいが、そもそも地球あるかどうかわからないし。
仏教の世界はスケールがでかい。
その足でビッグサイトへ行ってSちゃんの詰めているブースに挨拶に。
彼女が新しいブランドをひとつ担当したそうで、まだ商品化は未定らしいが、淡いグレーを貴重としたモダンなデザインだが和のイメージで手かがりの糸綴じなどクラフト感もあり、とても素敵だった。
ひさびさに紙のデザインをじっくりと見たが、ほかのブースはどこもずいぶん低年齢化しているなという印象。大人っぽく、モダンなものよりもポップでキッチュな色やデザインが好まれているようだ。
2015年6月26日 江別へ。
江別にあるNorth Island Beerさんへ。昔は札幌で小さいタンクでやってらしたそうだが、今や江別に移動して大きな設備も入れられるようになったそうだ。


夜には直営のビアパブにもいらしているそうで、夜にまたお会いすることを約束してお別れ。多賀谷さん、お忙しい中丁寧に案内していただき、ありがとうございました!
札幌に戻る途中にモエレ沼公演へ。今回は自転車を借りてまわった。ちょうどオオフジツボは大阪でライブ中。行けなくて悔しいのでジャケットに使われた写真の撮影場所を再訪したり、坂本真綾の「かぜよみ」ごっこをしたりして。

噴水は初めて観たが、「オーシャン」はダイナミックでとてもよかった。公演の噴水というよりは彫刻のようだ。


夕方、重い腰を上げて散歩に出かける。どこに出かけるかでさんざん迷って、なんとなくGoogle Mapに表示された町屋へ。
根津、湯島方面は散歩がてらよく行くのだが、町屋は2駅だというのにほとんど降りたことがない。小学校の時にプールに通っていた記憶しかない。
駅を降りて、しばらく軌道敷沿いを歩く。薔薇、紫陽花、立葵などの花がずいぶん立派に咲いている。近隣の人が自発的に育てているのだろう。トラムが走っていて、商店街は活気があって、なんだかヨーロッパの古い小さな町みたいだ。
途中、原稲荷をお参りしたりしながらメインの尾竹橋通りの脇を歩き、川の手前で引き返す。大きな熱帯魚屋で金魚をしみじみとみて、やっぱり飼いたいなあと思う。イシイは白メダカを10匹買っていた。
散歩を堪能したのち、北千住へ出てカタローさんで晩御飯。その後、ボケロンさんへ。今日は飲まないぞ、と思っていたのにシェリーが美味しくて、つい深追いしてしまった。
最後は地元にもどって壱八で締め。マスターからは相変わらず斜め上の話を聞く。がんばれ。

Kちゃんの親友・Jが日本最終日だというので案内を仰せつかり、下町を案内することに。待ち合わせまで少し時間があったので朝倉彫塑館をさらっと見てみる。耐震工事が終ってから初めて入ったが、サンルームのような部屋ができたのだな。猫の作品群が展示されていた。建物の内部や調度、窓の金具にいたるまで相当素敵なのだが、写真が撮れないのが残念。
日暮里からスタートして、谷中銀座へ。あまりに人が多いので脇道にそれて、三崎坂から上野桜木へ。谷中ボッサさんでお茶。

ちょっとまったりしすぎて、寛永寺に辿りついたときには門が閉まっていて残念。気を取り直して、言問通りを下って路地をめぐり、かっこいいお花屋さんなんかを見ながら根津神社へ。


路地で198さんとちょっと立ち話したりしてから、よみせ通りへ。Jは日本酒が大好きで、2本は酒屋で、さらに2本は空港で買うと言ってたので「のだや」さんにお連れして、ご主人からいろいろオススメを教えていただき無事おもしろいお酒を2本購入。その後、ビアパブイシイで一杯ひっかけて、花ゆずさんで刺し身を食べながらひたすら日本酒を飲んだ。花ゆずさんはものすごい日本酒の数なのだが相談するとズバッと答えてくれる。いただいたお酒はどれも本当に美味しかった。「謙信」が良かったな。しかしJは上杉謙信のことも知っていたし、その話から『Ghost Dog』は観た?って聞いたら実はジャームシュ好きで、かなり好きな作品もがかぶってたので、映画の話で盛り上がったりして。
ずいぶん歩かせてしまったけど、楽しかったと言ってもらえて案内した甲斐がありました。
Bon Voyage!
イシイとオペラシティのアートギャラリーへ「高橋コレクション展 MIRROR NEURON」を観に。
根津駅から地下鉄に乗ろう、ということでぶらぶらと根津方面へ。根津神社は本当につつじが盛りで屋台も出て凄い人だった。一方ワンブロックほど離れた根津教会はひっそりとしていて玄関のモッコウバラが綺麗。


展示自体は「さすが高橋先生」というかんじで、草間彌生、横尾忠則、会田誠、舟越桂、小谷元彦、やなぎみわ、森山大道、森村泰昌、束芋などなど超メジャーな作家ばかりなので、どこかの展覧会で見た作品が大多数だった。また会えたねって感じ。
とはいえ、初めて現物を見た安藤正子は油なのにCGみたいな不思議なタッチと幻想的少女が神話的で素敵だったし、池田学の死ぬほど細かい筆致で興亡史を描いたのもすごかったし、画集はあるのに本物は見たことのなかった鴻池朋子の絵画はその緻密さと迫力が圧巻で、これまた行ってよかったなと。加藤泉は前職の同僚Sちゃん好きそう!なキモカワイさかつプリミティブな重量感があって良かった。
それにしたってこんな作品が一堂に会するのは六本木クロッシング以来じゃなかろうか。しかもちょっと前の。貴重だし、見応えあるわりにはあまりに空いていて心配になるのでみんな行ったらいいと思う。

その後、サンクンガーデンのHUBで一杯ひっかけて、参宮橋のシャンクスさんへ。途中、刀剣美術館なるものを発見してちょっと盛り上がるも閉館後でしょんぼり。シャンクスさんで象に踏まれたスモークバーガーとアフリカペールエールをいただき、いい気分で代々木公園駅まで歩いた。

午前中、チルドの荷物が届いたのでなにかと思ったらロンドンのHさんから誕生日の贈り物が。
京都オークラのタルトフロマージュ、ずっしりと重く、焼き目も美しい。もちろんお味も文句のつけようがない。遠く離れているのに、いつも気にかけていただいていて本当にありがたいことだなと思う。
フレンチトーストにMちゃんからいただいたシロップと、去年の秋に北海道に行った時にびとえのご主人からいただいた山葡萄のジャムをつけて食べたばかりだというのにぺろりと食べてしまった。糖分まつりである。わっしょい。
GWだというが、そとはあまりに人が多そうなので今日は家にひきこもり。
通販で届いた坂本真綾の『in the silence』をBGVにしつつ、手がけているウェブサイトのメンテなどをひっそりとやる。3枚のコンセプトアルバムを曲順どおりにやる、っていうツアーだったらしいが、曲順がわかってるライブってのもちょっと微妙だな。
中古で買ったのだが、奇しくも初回特典盤だったようで、かわいいノルディック柄のアルミケースに入った耳栓が付いてきた。中古で耳栓ってどうしたらいいのかわからないが。
冬が明けて初めてベランダに出て掃除をしたら腰が痛くなった。枯れ葉や枯れ枝を取ってやって、伸びすぎた枝も剪定する。40リットルのビニール袋がいっぱいになるほどだ。
紫陽花、鉄線、沈丁花、アイビーは新芽が出ていた。やはり和名のついている植物は日本の冬にも強いように思う。アロエは増えすぎたので斬首。
今年は両親を連れて行田の蓮を見にゆく。
満開はすぎたけれどまだまだきれいに咲いていて楽しめた。
毎年、桜と蓮を撮っているが、植物単体で写真作品にするのは本当に難しい。
どうしても、そこに写っていない時間とか物語とかは撮りたくなるのだが
そうではなくて、そこにただあるもの、として撮らねばならないのだろうな。
まあ、そもそもネイチャーフォトをやるには機材も根性も足りないのだが。
その後、さいたま古墳群を見る。
父とイシイとふたつほど古墳に上ってみる。
1930年代には土採りのため、かたちを失っていたのを復刻したようだ。
「古墳を大切にしましょう」っていう看板が立ててあったがほんとにね…と思った。
埼玉がさんざん都民と神奈川県民にdisられているのは
ここの豪族の呪いなんじゃなかろうか。
その後、川越に行き、本丸御殿や蔵町を散策。
さすがというかんじでよく保存されている。
おかげ横町みたいに歩行者天国だったらよかったのだが
なにしろ街道沿いに栄えた町なので通行止めにするわけにもいかないらしく
車通りが多いのがちょっと難点だったかな。
看板建築と、蔵資料館の中から見た時の鐘が良かった。
その後、築百年余の古民家を改装した和食屋さんで
母のバースデーランチ。
COEDOビールを楽しみつつ、お寿司をいただいた。
早朝から運転で親孝行につきあってくれたイシイに感謝である。
こうしてみると、サクラもバラ科なのだなあと思う。
どちらも好きな花だ。
毎年、意地汚く桜を見ては写真を撮る。
それでも見ているようには撮れないなあと思う。
あの独特の質量と奥行き、ふんわりと発光しているような淡い色合いは難しい。
レンズとか露出をキリキリと調整しながら撮るのは
桜の下ではそぐわないなあとも思うし
そもそもそんな技術も知識もないし。
「ちょっとはよく撮れたかも」と思うのが1枚でもあればいい、と思いつつ
今年も桜を撮ったなあ。週末は天気が崩れたので
主に夜桜になってしまったのが残念だった。
休みをとってイシイとドライブへ。
巾着田は埼玉北部で、曼珠沙華で有名だが
行ってみたらすっかり終ったと思っていた菜の花が満開だった。
知らなかったが菜の花はいかにもアブラナ科の甘いにおいがする。
あたり一面の黄色は初めて見たのでちょっと感動した。
すこし行くと、ハイキングコースや八重やぼたん桜が植えられているところもあって
最後の桜も満喫できた。
サイボクハムが意外と近くて、大興奮で肉を買いまくって満足した。
帰り道、駿河台の太田姫稲荷神社の前の駿河台匂という
サクラを見に行ったが、低い位置は剪定されていて
あまり香りがよくわからなかった。残念。
この季節は天気も安定しないし、そもそも結構寒いし
部屋に桜を用意することにした。
198さんに頼んだら、ものすごく大振りの吉野桜を用意してくれて
部屋に飾ったらたいそう豪華になった。
夜に拙宅に来てくれた旅行仲間たちも喜んでくれてよかった。
わたしが用意した料理は質素な鍋だったけれど
みんなでわいわい楽しく飲んで食べる。
ちなみにレシピは飯島奈美さんの「分福鍋」。
http://www.1101.com/life_get_together/
そのあとは谷中霊園までぶらぶらして皆を日暮里駅まで送った。
明るいときに見たらもう見頃を過ぎているのかもしれないが
夜桜は満開のように見えた。
そんなつもりもなかったが、今年最後の花見になりそうだ。
部屋に桜の枝があるというのは、なんというか背徳的というか
あってはならない感じがするのだが、とても良いものだ。
皆が帰ったあと、枝の下に寝転んで何枚も写真を撮った。
友人が「ここにお布団を敷いてこのまま寝たらいいよ」と言っていたが
そんなことしたら目覚める気がしない。
夜に、谷中のヒマラヤ杉のところまで散歩した。
昼間は谷中を代表するノスタルジックな風景として知られるヒマラヤ杉とミカドパンだが
夜のあのあたりは、今の東京ではないような異界の雰囲気がある。
とくに、夜の空よりも暗い巨大なヒマラヤ杉のシルエット。
そこに隣接するお寺さんの生垣には梔子が満開である。
むせ返るような、という表現がぴったりの甘い香りが
あたり一帯に充満している。
まるでぽっかりと100年前くらいにタイムスリップしてしまったような
ぽつねんとした気分になった。
植物つながりでもうひとつ。
谷中の霊園にあがる三埼坂の右手には、イワガラミというめずらしいアジサイの一種が咲く。
アジサイは通常4枚の萼をつけるが、イワガラミは1枚しかないので
なんだかスカスカ、ヒラヒラしたかんじだ。
神社の注連飾りのようにも見える。
不思議な植物である。
梅雨入りのころになると、界隈は立葵が満開になる。
こんなに背が高い茎が人間の顔の高さまで伸びてくるのだから
花が咲く前に気付きそうなものなのだが、気づくと咲いている。
この唐突さは彼岸花と少し似ている。
曇りがちな夕暮れ時の道々にリズミカルに咲く赤やピンクの花は
マリメッコのテキスタイルのよう。