小川洋子『博士の愛した数式』(新潮文庫)読了。
前回の日記にて、ゐさんに「オイラーの公式萌え」の書き込みをいただき、昨日は昨日でゆはとオイラーの公式やらフェルマーの最終定理の話をちょろっとし(「!」が階乗を表す記号だって生まれて初めて知った…)、今日この本を買って読んでみたらば、キモになる数式は件のオイラーの公式だった。
いろいろ偶然。
「人類の至宝」と呼ばれている公式だそうで。
壮大だなあ。
さて、売れに売れたこの本だが(実際本屋3軒ハシゴして
ようやく買えた。どこも『模倣犯』は平積みになっているのに。)
『薬指の標本』のようなエロスもなければ
『寡黙な死骸みだらな弔い』や『沈黙博物館』のような毒もないけれど
静かで美しい、ほんとうに良質の作品であった。
“the formula of Euler” への7件のフィードバック
う、うわーなんか懐かしいっすねオイラーの公式?!
一応理系大学卒だった気がするので、
オイラーやらフェルマーやらはなんとなく親しみのある名前w。
e^πi=1
ってのは初めて知りました。
「愛されるほどの数式」ってのはすごいですね。
その本、数式の証明とかも書いてあるんでしょうか?
書いてあってもわからなそうですが…w
ああ、卒制_| ̄|○
おお,薦められて読んでたけど途中で挫折した本だ(笑)
とはいえ,ワタシも一応理系大学卒だった気がするので
中途半端ですが親近感はあったような.何故挫折したかは不明(;
落ち着いたらまた読みませう.
専攻は数学や物理の数字だらけではなく,生物・化学系でしたが,
DNAの二重らせんなど,自然界には美しいものが溢れてますね.
それらも数式でしっかりと成り立っていると思うと,
Nスペにありそうですが,まさに「大自然の驚異」です.
ついつい試験前でもノートから目を離して,空想の世界に入ってしまうのでした.
研究者の方が,ロマンチスト率が高い気もします.
→こちらも挫折しましたが…脳みそと根気が足らなくて.
ああ、卒制_| ̄|○
(脳みそと根気…)
フェルマーの最終定理がワイルズによって証明完了されたとき
「歴史的瞬間をみた!」って感じしましたね。
(新聞にも載ったと思う。)
それでいていまだにこの証明を
完全に噛み砕いて理解できているひとは
世界中に数人しかいないという事実。
x^n+y^n=z^nという極めてシンプルな数式を証明するのが、
これほど困難で長い道のりであるということを、
最初は誰も考えなかったでしょうね。
それだけ「世界の真理」に近づくためには
長い年月が必要だ、ということだということの
証明のようにも思えますね。
そんなことをする生物は人間しかいない。
人だけがその真理にたどり着ける可能性がある。
あ、読まれたんですね〜。
「博士の愛した数式」は小川洋子さんを知るきっかけに
なった作品なので、思い出深いです。
ほんと、良い作品ですよね。
今は「密やかな結晶」を読んでいるんですが、
なんだか、一気に読んでしまうのがもったいない気が
してしまって、わざとゆっくり読んでます(笑)。
>ひよろ
なんか私の周りは理系の男率が高い。
めぐまれてるなあ、(*´Д`)ハァハァ(おい。)
『博士の愛した数式』は証明までは書いてない。
どちらかと言うと、数式の美しさとか調和とかを
文学としてとらえて再描画しているというかんじです。
それはそれで面白いよ。
>Jurri姉さん
うおお、じゅり姉さんも理系だったん?
萌え!萌え!!
今度専攻のお話聞かせてくださいな。はあはあ。
生物科学系は立花隆の本を読むくらいですが
遺伝子関係とかゲノム関係はおもしろそうな本が
多いよね。時間ができたらゆっくり読もう…。
>ゐさん
フェルマーの最終定理が証明されたのって
1993年とか、それくらいでしたよね。
とうのフェルマーもメモ程度に残した数式が
こんなに後世の人々を悩ますとは思ってなかった
だろうなあ。
>蜜柑さん
『密やかな結晶』タイトルからしてもう
素晴らしいのはわかってるようなかんじなので
まだ読んでいないのですが、最近多忙を極めて
読書熱が下がり気味だったので、ここで挽回したいです。
そうなんすよ.実は.
分子生物学なんで,ゲノムとか遺伝子の勉強してましたよ.
でも難しい〜立花さん,ほんとすごい…と思ってしまう.
卒業研究で扱っていたのは,ちっちゃいけど美しい植物↓
円石藻(下の方に写真があるよ)
http://www.kahaku.go.jp/special/past/bisyoso/ipix/mo/3/3_10.html
この構造がどうやって出来るのか知りたかったんだけど…orz
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