嵐の夜と唐花

今日は「戦後最大級」という鳴り物入りで台風が来た。 「全米興行収益No.1」よりもずっと迫力があるコピーだ。 ひさびさに早く帰れたことだし、ひとりでやることもないし 台風の音も、往来する救急車のサイレンも怖いので ひとりキモノショウ敢行。 […]

続きを読む

夜の刺繍

日曜の夜も更けてから素敵な姐御から突然のお誘いがあり 素敵な店で飲んだくれ着物その他尽きぬ話題を肴に ギリシアの白ワインなぞを底知らずクイクイ飲み続けていたにも関わらず 不思議と朝にはすっかりアルコホルが抜けていたので まだまだ私だって若い […]

続きを読む

秋のヘブ日記

秋になったなぁと思う 1.雨が続く 1.居酒屋で食べた秋刀魚の竜田揚げが美味しかった 1.ようやくプロパーで長袖の服を買った 1.ブーツも買った 1.トイレに便座カバーをつけた 1.金木犀が良く香るようになった 1.ヘブ様がまた花をつけた […]

続きを読む

M氏の幸福

ひさしぶりに会社の人と飲みに行く。 ようやく仕事が落ち着いてきたので 前前から約束していた餃子をおごってもらうのだ。 M氏は学生の頃から映画狂で、古今東西の 映画、思想哲学にも造詣が深く 現在フランス語習得中の変テコな人だ。 唯一、会社帰り […]

続きを読む

鉈豆2

上司が帰りしなに突然これを手渡してくれた。 いきなりこれで人を攻撃したり 肩をたたいてみたり、 カッターで開いてみたり 豆をかじってみたり(あとで調べたら有毒らしい。危険!) 唐突にこんなものを渡されてしまった人の反応はそれぞれだ。 乾燥さ […]

続きを読む

彼岸花

友人たちと車で養老渓谷に行く。 「千葉にこんなところが。」というような風光明媚な場所で マイナスイオンをいやというほど浴びてきた。 隆起した地層が顕わになったところを 水が浸食して作ったような不思議な地形だ。 そこで肉を焼いたりパエリアを作 […]

続きを読む

上海

上海、という地名は詩的な響きがある。 コロニアル風の建物、高い天井にシャンデリヤ、 阿片、華や蝶をあしらった絢爛豪華な刺繍のドレス 食器のぶつかりあう音、古いjazz、喧騒… そんな映像がうかぶ。 恵比寿のバアにて雅兄と月例会。 今日は麦酒 […]

続きを読む

素敵な偶然の出会い

以前、業界向けの展示会でちょっと目立っていたブースがあった。 とりわけ色が派手なわけでもないし、際立ったデザインでもないのだが。 “Beggars Banquet”という小さなブランドだった。 まだ発足して間もないと […]

続きを読む

鉈豆

展示会場の入り口に奇妙な植物が飾ってあるのだ。 成人の肘〜手首くらいの長さの 重たいサヤエンドウがぶらさがっている鉢。 なんだかとっても気になる。 出入りの花屋さんに聞いたところ これはナタマメといって、この時期花材として 市場にでまわるら […]

続きを読む

眼福

ひさびさに(というか初めて、かもしれない) オートクチュールのショウを拝見した。 いろんな意味でため息がでるようなショウであった。 車一台軽く帰る値段で、オートクチュールを作ろうという人間が 日本にも存在するということ自体驚愕に値するが ( […]

続きを読む

灰色

灰色の壁の窓から 赤い果実が落ちてくる。 次から次へと。 その赤い果実は良く見ると石榴だった。 石榴は地面で割れて血のような果汁が一面に広がった。 地下道で背後から彼がやってきて 私の項に噛付いた。 その瞬間、目の前の階段から母が降りてきた […]

続きを読む

猫町逍遥

本日は今夏最後の浴衣で集まろうという趣旨で M女史、A女史と和装で落ち合う。 三崎坂のレトロ趣味猫キチ炸裂の喫茶店にて 甘いココアを飲みつつ着付けに難航するA女史を待つ。 名物猫 良介さん。(推定8kg。) 合流してからは千代紙屋や雑貨屋な […]

続きを読む

chess

最近会話が少ない!と嘆いて 恋人がチェスを買ってきた。 透明なのと磨硝子の2種類の駒があって なんとなく透明なほうを白としている。 わたしはもともと盤上のゲームが苦手で 将棋をやっても勝った験しがない。 集中力に欠けるせいだろう。そして飽き […]

続きを読む

夜の怪物

最近、日記が語りにはいっていて気持ち悪いので たまには日々のことを書こう。 しかし、ここんとこ仕事→家→食べる寝る(ほぼ同時) といった按配なので書く事が無い。 ちょっとまえ、深夜のVinusFortに行った。 商業施設は閉まっていて、パテ […]

続きを読む

紙の文化

最近、自分の写真を紙にちゃんと焼いて 手元においておきたくなった。 近いうちに暗室に入って、片っ端から気に入った写真を焼こうと思う。 写真は、誰にでも撮れる。 撮影はまさに一瞬でできるし、焼くのだって業者に出せば 一定以上のレベルであがって […]

続きを読む

by gones

こんなアパアトメントが、昔は家の近所にあった。 大正時代だかに建てられたモダンな建物だった。 階段の踊り場から外を見る窓は丸く、手すりには どことなくアールデコの味付けがなされていた。 中庭には棕櫚や羊歯が茂っていて、道に面した下段には 春 […]

続きを読む

魔境

希琳ちゃんとDavidが大阪から遊びに来たので 東京下町案内する。 谷中の並木道を抜け、三崎坂の「乱歩°」にて休憩。 それから拙宅でまいママ作のパスタと巨峰をもりもり食べ さらに散策に出かける。 言問通りの古道具屋を通り、芸大の前を通り、公 […]

続きを読む