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小川洋子の『薬指の標本』再読。
弟子丸氏が直球に好みのインテリ変態系で好きなだけなんですが。
それだけでもなく、なんとなくこれを読むと
ざわざわといろいろな風景が思い起こされる。
たとえば神戸の崩れかけた洋館であったり
フランスの浴室のタイルであったり
もうなくなってしまった鶯谷アパートメントの丸窓であったり。
今は閉鎖されている科学博物館のフーコーの振り子であったり。
それはあまりに記憶の深いところにしまってあって
どんな好きな人とも永遠に共有できないものばかりで
表層に出すには少々の痛みが必要だ。

tiles” への4件のフィードバック

  1. ちょっと違うけど、
    私が人と共有できないと思うものは
    自分の心理的な事(と、それに関わる記憶)
    でしょうか。
    こればっかりは、話してもあんまり理解されない
    だろうなぁ…、と思うので。
    それから、
    冷麺に梨の組み合わせは知らなかったので、
    とっても驚きました。

  2. 「薬指の標本」。いいよね〜。
    足にすいつく(?)ピッタリな靴が怖いけど、
    そんなにピッタリなら、ずっと履いていたいと思う。
    そうなってしまえば、靴はもう自分の足だわ。
    ああ、そんなピッタリな人、どこかにいないかなぁ〜。(夢)
    インテリ変態系といえば、
    私は、白衣が似合っていたら、オッケー!でござる。
    標本といえば、(うちは違った標本だらけだけど)
    小学校の理科室にあったホルマリン漬けの
    「猫の腸」と「鶏の卵が孵化するまでの標本」
    を思い出してしまいます。
    中学や高校では標本ってあまり見かけなかったような気がするけど、
    小学校の理科室はいろんな標本があったような。
    標本が得意な先生がいたのかな。

  3. 私の部屋にもお父様からいただいた例の標本が
    飾られてますよ〜。
    こまちゃんちは飾られていると言うよりは
    収納されてるってかんじだが…
    また拝みに行きたいなあ。
    ホルマリン漬けの標本…上野の博物館に
    すんごいのがいっぱいいますが
    やっぱり足がたくさんあるヤツのは迫力だなす。

  4. そうそう、収納されているのよ〜。
    いつか、あの子たちが、何百万羽といっせいに飛び立つのよ〜。(嘘)
    また来て来て。
    ニューカーで走り回ろうじぇ〜。
    今度はナビがあるから、明治村でも大丈夫よ〜(汗)
    上野博物館行きたい〜。
    朝から夜まで入り浸りたい。
    昔、南極圏のジロの剥製かなんか見たような気がするけど、
    夢の中でだったかもしれない。
    剥製といえば、小学校には小鳥の剥製があちこちに飾られていました。
    校長先生の趣味が鳥の剥製作りだったから。(鳥専)

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