Day 2: Sarajevo-Mostar

ラティンスキ橋。ここが世界史の教科書に載ってた「サラエボ事件」の現場かと感慨深い。オーストリア皇太子、初回の爆破テロは回避したのに、帰り道に狙撃されてしまったというのが悲しい。

旧市街はモスクを中心にイスラム色が強く、土産物屋が並ぶ路地や軒の低さがとても日本に似ていて親近感。しかし土産物屋のほとんどはトルコ製ではないだろうか。修道院だった美術館をひとまわりして、カフェというよりチャイハネのような店の縁側でチャイを飲む。

モスタルに移動。40度近い。さらにイスラム色が強まる。この町の象徴であるスタリモスト(石橋)はもはや半円に近いような丸い橋で、丸い敷石も観光客の靴底で磨かれてツルツルになっている。雨が降ったら危なくて渡れないかもしれない。橋の上で金を集めて25mの高さから飛びこみをする男が何人かいた。50ユーロ集まったら飛ぶらしい。

橋の西側、高台のほうをぶらぶら。シナンの弟子が作ったというモスクがある。その近くに「トルコ人の家」という見学施設が。トルコ人の生活様式を模した木造家屋で、靴を脱いで二階にあがるとカーペットの敷かれた広々とした居住空間。誰もおらずひっそりしていて、本当に誰かのお宅におじゃましているようだった。窓から川とミナレットが見え、風がよく通る。しばしまったり。

すこし裏道を行くと砲撃の後か、廃墟になってしまった建物、殉死した兵士たちの墓地を見て憂鬱になる。墓碑にはみな没年1993と刻まれていて切ない。