Italia:Venezia 4

トラゲットというのは本来、エンジンもついていない渡し舟のことだが
トロチェッロとブラーノを結ぶ定期船もトラゲットと呼ばれている。
ブラーノに着いてすぐに目にはいるのは赤や青の原色の家々。
どこまでいっても、カラフルな町並みが続いて楽しい。
街は路地がくねくねと続いていて、運河沿いにはボートがつながれている。
本当に、おもちゃの町みたい。



途中、おなかがすいたので、目抜き通りのどんつきの教会の近くの
スポーツ・バーに入った。どうやら店主がサッカーの大ファンらしく
選手と撮った記念写真が壁に貼ってあってほほえましい。
まあ、そんな店構えだったので期待していなかったのだが
からすみのパスタもイカスミのパスタも、特盛りで
大変おいしゅうございました。
ここにはずいぶん野良猫がいて、色とりどりの壁を背に
絵になっていた。
イタリアの猫写真はほとんどここで撮ったものだ。
船でベネツィアに戻り、西側の繁華街を歩く。
港の見える遊歩道にはレストランが軒を並べていて、
リアルト近くよりも落ち着いたかんじ。
それからちょっと遠回りして、ヴァポレットでフェローヴィアまで。
夕日を背にしたローマ橋が印象的。


夜は、「アル・プロセッコ」というプロセッコ専門店へ。
プロセッコはヴェネト特産のスパークリングワインで、とにかくお手ごろで美味しいので
ベネツィアではこればかり飲んでいた。
このお店も、珍しいプロセッコを安価で提供していて
おつまみも美味しい店であったが、外の席が寒く長居できなかったのが残念。
サン・ジャコモ広場では教会の鐘が響き渡って、幻想的な夜であった。

最後のディナーは、路地にちいさな看板を出していたレストラン。
予約していなかったが、なんとか入れた。
出てきた料理はどれも美味しくて、なにしろ
お店のおにいちゃんが元気で、カトラリーもがしゃがしゃ音を立てて
サーブするんだけど(まるで中華料理屋のよう・・・)
それが全然いやみじゃなくて楽しい店だった。
手書きのメニューが読めなくて「読めないから、おすすめ教えてー」とお願いしたら
すんごいイタリア訛りの英語で
「これはエビのフリットでー、これはスズキ・・・これはなんだっけな、忘れちゃったけど!
まあみんな美味しいよ!」
みたいな。超いいかげんであったが。
魚介のフリットや、タリアテッレを食べて大満足。
最後の夜はお店にも恵まれて本当にいい思い出になった。
こういう忘れられない記憶が残るから、旅は止められないのだ。
これにて、2008年のイタリア旅行記は終了です。
最後まで読んでくださってありがとう。