Sicilia: Agrigent

アグリジェントに着く。
街に入るとまず山の上の新市街を通り、山を下ると
建物もまばらになり、考古学地域に入る。
正面にふたつのギリシャ神殿が見えてくる。
ホテルVilla Athenaは考古学地域に建つ唯一のホテルで
だまし絵がカウンタに書いてあったりして可愛らしい。
庭からも神殿がよく見える。
まずタクシーで新市街に行く。
新市街はVia Atenea通りを中心に山肌に沿って間口の狭い家がみっしりと
軒を連ねていて下町っぽい。
庶民的な(でもどこか南国の)植木の並んだ町並みに猫がハマっていて、
どうも東京の下町と通じるところがある。

サンスピリト教会というのがよさそうだったので
タクシーで連れて行ってもらったものの、シエスタで閉館。
とぼとぼ坂を降り、狭い路地の階段に席を出しているトラットリアで昼食。
途中入ってきたオヤジたちはみんなチョイ悪風味で
『LEON』のモデルのようだったよ。
さっき入れなかったサンスピリト教会が気になっていたので
再びフウフウ言いながら山を登り、リトライ。
12世紀くらいの礼拝堂はがらんとしている。
次に通されたホールのようなところはルネサンス風のこってりした絵が飾られており
「うーん…」と思いつつ終了。
2階にあがると、近代の地元の画家の絵が飾ってあったりして、
さらに「うーん…うーん…」と思っていたところで、小さい通路を発見。
奥に入ると朽ちた中世の壁画や、聖人の彫刻がひっそりと置いてある
とても神秘的な小部屋があった。諦めずに進んでよかった。
3階は錠前やミシン、琺瑯の食器など、近代の生活雑貨が展示されている
カオス空間だった。
再びタクシーで考古学地域Zone Aecheologiaへ戻る。
小高い丘の上、2kmにわたって、およそ等間隔に
4つの神殿と劇場が並んでいて壮観だ。
いちばん東のジュノー神殿から、コンコルディア神殿、ヘラクレス神殿…と
西日をガンガン浴びながら歩いていく。
水をいくら飲んでも足りない。

夜はホテルのレストランで。
ピアノの生演奏では、もちろん「ゴッドファーザー愛のテーマ」が流れていた…
考古学地域はライトアップされていて、暗闇に神殿がうかびあがって本当に美しかったが
たまに停電でライトアップがバツンと消えたりしていた。
ムード台無し。

部屋から神殿をのぞみつつ。