翌日はぎりぎりまでどこに行こうか迷ったものの
とりあえず新幹線で仙台まで出てから構内のロッカーに荷物を預け
ローカル線で松島へ。
松島駅から海までは2kmほど離れていて
炎天下のなかとぼとぼ歩いて海岸へむかう。まずは五大堂へ。
すかし橋と呼ばれる格子状の橋(もちろん下は海)や
美しい彫刻が施されたお堂を見る。
その後、ちょうど遊覧船が5分後に出るというので
嵯峨渓を1時間40分かけてめぐるコースの舟に乗ってみた。
同乗者は茨城からきた男子学生さんたちで元気がよい。
舟は結構なスピードで外松島にむけて走り、カモメが
えびせんを目掛けて猛追してくる。
松島の島々は震災でかたちが変わってしまったものが少なからずあるようだ。
以前の形ではないかもしれないが、波や地震で刻々とかたちを変えて
今のようになっていったのであろうから諦めるしかない。
行きはデッキで美しいリアス式の海岸を堪能し、
帰りは船室でまったりした。
船を降りてから国宝の瑞巌寺へ。
右手に苔むした岩肌に掘られた石佛が並びカタコンベのような不思議な雰囲気であった。
オーストラリアのケアンズにあるパロネラ邸にちょっと雰囲気が似ている。
後に聞いた話によるとこの石佛は越後関山神社や日光にしかない珍しい事例なんだそうだ。
本堂はあいにく工事中でたいしたものは見られなかったが、庫裏の瓦屋根と
最近復元された瑞鳳殿は見事だった。漆塗りで日光東照宮を彷彿とさせる彫刻で飾られている。
つい3週間前くらいに県の重文から国の重文に昇格したらしい。
(なぜか写真撮影禁止なのが不思議である)
そんなこんなで観光しているうちに昼ごはんを食べそびれてしまう。
牡蠣飯なんかも魅力的だったのだがシーズンではないし
とはいえせっかく三陸に来たのだから、と思い通りがかったなかで一番
お値段がしっかりしていた「寿司幸」さんへ。ウニ、イクラ、マグロの三色丼をいただく。
先客のおばやんふたりの会話が面白すぎて、大将は笑いを堪えながら魚を捌いていた。
お腹もくちくなったところで東北線仙台に戻ろうとするものの
踏切で車が立ち往生しているとかで電車は30分以上遅れた。
仙台では壱弐参(いろは)横丁やら文化横丁でカメラ女子らしく写真を撮り
(モノクロで撮っていると、みんな森山大道みたいになってしまうので
カメラ女子からは程遠いのであるが)
仙台支社に立ち寄って新しいオフィスに陣中見舞いを届け、
菅原酒店さんでビールを飲み、壱弐参横丁のかわいいお店で軽く食事をして終電で帰京。
なんかいろいろ安くて感動する。。。
2泊3日の短い間であったが、移動時間が短いぶん滞在時間がしっかり確保できるので、じっくり旅行した気分になれる。
数年前まで海外ばかり目がいっていたがコーカサスとチェコに行ってすっかり満足してしまい、
最近は「いかに短時間で旅行気分を満喫するか」がキモになってきた。
東北を重点的に旅行するのもいいのかもしれないな。