Iran : chai

閑話休題。イランの飲み物について。
イランの正式名称は「イラン・イスラム共和国」。
1979年のイスラム革命によって宗教上の最高指導者が
国の最高権力を持つことになった。
この革命以来、とにかく色々なことが「イスラム的」になったようだ。
(女性がスカーフを被らねばならなかったり、長い服を着なければいけなかったり。)
トルコのように政教分離ではないので、当然お酒は飲めない。
でも、ちょっと裏の場所に行けば売っているし
ホームパーティーなんかでは飲む人もいるんだそうだ。
とはいえ勿論おおっぴらに酒が飲めないので
街で泥酔している人はもちろんいない。
(その代わり、若者の間ではドラッグが流行ってるらしい)
じゃあみんな食事の時はチャイなのか?というと
そんなことなくて、ノンアルコールビールというものが
何種類も販売されている。瓶も缶もあって、デザインもそれっぽい。
これにはリンゴ味とかレモン味もあって、ジュースほど甘くなく美味しい。

コーラ的な味も好まれるらしく、ZAM ZAMというメーカーが
「コーラのようなもの」を作っている。味はそのまんまコカ・コーラだ。
アメリカと国交がないにも関わらずCoca Colaのロゴだけは
よく見かけるのだが、これは勝手にロゴを使っているらしい。
(国交が復活したら真っ先に訴えられるな・・・)
日常的によく読まれるのは紅茶で、ちいさなチャイグラスで
何倍も飲む。喫茶店のことは「チャイハネ」と言う。
水煙草を飲める場所がくっついているところも多いようだ。
ちょっとした焼き菓子と紅茶(ポット)で、ひとり150円ほど。
トルコでは瓢箪型のチャイグラスだが
イランでは取っ手がついているものが流行っているらしい。
これなら熱くても持てるし、便利なのだな。
(うちもバザールで1セット買った。)

自前の魔法瓶にお湯を入れるドライバーのデボゾルギさん。
街のキオスクみたいな店では、路上に大きなサモワール(湯沸かし器?)を置いて
お湯を提供している。

「トルコみたいに、バザール内をまわって
チャイを売っている人はいないの?」と聞いたら
「イランではないなあ。
冷めちゃうし、どんな水使ってるかわかんないし、
なんかやじゃね?」
とのこと。
近くて遠い国らしい・・・