Black and Tan Fantasy

恩田陸『黒と茶の幻想』上巻読了。いつもより作者の主観多めという感じだけど、相変わらずどこ切っても鋭い。この人の女性から見た女性観が好きだ。多面的で狡猾で、でも優しくて。

一貫して別のある色が象徴的に出てくるのに、なんでタイトルが『黒と茶』なんだろうと思ったら、デューク・エリントンの曲名から取ったらしい。それがいちばんの謎。

4人の主人公たちも「こういう人いるよね〜」という感じなのに全員どこか浮世離れしたところがあって魅力的だ。