London:St. Pancras-Russel sq.-Covent Garden

午後。

一度宿に荷物を置いて、宿からすぐの大英図書館へ。
ここはつい最近、大英博物館から独立して建てられたものらしい。
近代的なキューブをくみあわせたような外観なのだが、
むこうのSt. Pancras駅の煉瓦と見事に色が合っていて
角度によっては、モダンとクラシックが融合した
ひとつづきの建造物のようにも見える。

British Museum and St. Pancras sta.in

中は日曜ということもあってギャラリーのみ開いているのだが
正面玄関から入ると吹き抜けのホールにギャラリー状に革の背表紙が
ガラス越しに整然と並んでいるのが見え圧巻。

British Library

そのまわりを囲むようにベンチやカフェがあって、
みんなが思い思いに色々なところに座って読書や勉強ができるようになっている。
こういう公共サービスはいいなあ。

常設展は古今東西の装飾写本、植物画、地図、著名な作曲家の楽譜などが並ぶ。
ベートーベンの直筆にもびっくりしたが、となりのケースには
ビートルズの直筆の歌詞も。同列の扱いなのね…。
日本のものは絵巻物のほか、聖徳太子の百万塔陀羅尼の写本など
東京国立博物館の法隆寺館にありそうなブツがふつうに展示されていた。
(the One Million Pagoda Charmsが百万塔陀羅尼であることは今調べた。)

装飾写本を見ていると、あまりに手が込んでいるので工数が気になって
「現代だったら3時間ドラマをフル3DCGで描くようなものかなあ」などと
考えてみたが、もっとお金も時間もかかっているのだろうな。

企画展はケルアックの「ON THE ROAD」のScrollの現物展示。
これは結構貴重かもしれない。
最近わたしの周りでもケルアックが好きという人が多いので
これを機に読んでみようかな。

大英図書館から出て、St. Pancras駅を見学。
ここはわりと近年ユーロスターが発着する駅になったそうで
壮麗な外観とはうらはらにプラットフォームは非常に近代的。
車輪止め側の壁には巨大な時計と、巨大な抱きあう恋人の銅像が。巨大すぎておかしい。

もともと列車はWaterloo駅に発着していたらしいのだが、こちらに変更になった時に
フランスの鉄道会社は、ナポレオンが群集に「OUBLIEZ WATERLOO(ワーテルローのことは忘れろ!)」と言っている広告を出したそうだ。
ウォータールー(英)=ワーテルロー(仏)で、ワーテルローの戦い=仏軍が英+連合軍に負けた戦争、という知識がないと永遠に笑えない三段オチだが、欧州のみなさんは基本知識としてあるのでしょうな。

ターミナル駅を堪能したあとは、天気も崩れてきたので歩いていける範囲で移動することに。
駅から南下してRussel Squareへ。

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公園では、あいにくの天気だったが手作り市のようなお祭りをやっていた。
ステージから沖縄民謡が聴こえてくるので、一瞬「ここは日比谷公園か?」という
錯覚に陥ったが、ワールドミュージックのライブをやっているらしい。
沖縄民謡のあとは、バルカンミュージックのライブで、えらいかっこよかった。
思わず足を止めて聴きいってしまった。

その後、ロンドン大学の中を抜けると、こちらもあいにくの天気のなかの
こども向け参加型現代アートフェスみたいなのをやっている。

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ひやかしつつぶつかったTottenham Court Rd.はHabita, HEALSなどの家具屋や雑貨屋が並ぶ。
Paperchaseという伊東屋みたいなおしゃれ文具デパートへ。
オリジナルの雑貨を物色してCafe NEROでひとやすみ。
ちょっと小腹が空いたので軽い気持ちで頼んだチョコレートブラウニーが
ものごっつ甘くて重くて力強い味であった。
お茶請けを頼んだら、羊羹1本出てきた、みたいな。

そのままさらに南下してCovent Gardenへ。
日曜なので閉店が早くて店はあらかた閉まっていたが
屋根つきのショッピングセンターCovent Gardenのなかではバスキングが大盛り上がりで
アイリッシュのバンドが、おひねりが出ると全員でその人を囲んでひざまづいて演奏したり、最前列の人にからみまくって
根負けしたお客さんがお札を掲げて出すとギャラリーから笑いと拍手が巻き起こったりと楽しそう。
お客さんもやりよるな。

バスキングジャパンの戸田さんに「イギリスはバスキングの本場ですから」と
言われたのを思い出す。
最近はライセンス制になって、オーディションを通過した登録アーティストは
本当にハイレベルなんだそうだ。(稼ぎも。。。)

見たかった靴屋さんも閉店していたのでCovent Gardenはまた出直すことにして、
Piccadilly Lineで北上して帰宅。なんとなく、ロンドンの地下鉄にも慣れてきた。
-案内板の方向表示に終点駅名がない。ホームの電光掲示板にしか出てこない。
-通路の方向案内は「南方面」とか「西方面」とか、おおざっぱな方向しか書かれてないので
路線図と東西南北が頭に入っていないとどっちに行っていいのかわからない。
-ホームに次の駅名が書いてないので不便。
-ドアの横についている「Open」ボタンは押さなくてもいいっぽい。(冬場限定?)
-オイスターカードは、かなりしっかりタッチしないとエラーになる。
-ふつうに運休する。(キー!)
などなど。

St. Pancras駅のSOURCEDというお店でパイを買って、本日の活動は終了。