INRI

prague -time to pray-

調べよう調べようと思って忘れてしまい
またそれを目にして調べなかったことを後悔する、ということがよくある。

キリストの磔刑の上に掲げられた「INRI」もそう。
ラテン語の頭文字なのはわかるが、なんだったっけ、といつも思いつつ放置していたのだが
I氏が「INRIって何?」と聞いてくれたおかげでようやく調べることができた。

IESUS NAZARENUS REX IUDAEORUM
だそうで。

ユダヤの王、ナザレのイエス
だそうで。

IESUSはイエス
NAZARENUSはナザレの
REXが王
IUDAEORUMがユダヤの
ですね。

ラテン語は大学時代に2年も(!)やったくせにほとんど身につかなかった。

まず、動詞に主語が含まれ、それがさらに活用するのと
英語にも仏語にもない名詞の活用で「奪格」「与格」「属格」「対格」とかいう格が存在する。
(前置詞+名詞 みたいなもん)それで挫折した。

ただ、読み書き専門の言葉なので
「ラテン語は各地の発音のルールで読まれていたため、どんなふうに読んでもいいです」
という(唯一といっていい)曖昧なルールには救われたのを覚えている。

さすがに週に1度の教養程度の学科だったので
そんなに鬼詰めされることもなく、のほほんと単位を取り
いくつかラテン語の諺を覚える程度で終わった。

唯一よかったと思うのは、日本人がラテン語の諺を言えるというのは
アメリカ人が平家物語や徒然草の冒頭を諳んじるような違和感があるらしく
ヨーロッパ圏では意外とウケる。