Iran : Esfahan 4

2009年5月5日
ということで、食中毒明けで、絶食なり。
とはいえ、イラン観光のメインともいえるエスファハン。
世界の半分と言われるエスファハンを参らないとは
日本に来て京都に行かないようなものなのです。
胃が痙攣していようとも、カメラを持って出陣なのです。
■ ヴァンク教会
いきなり、キリスト教の教会へ。
イスラム教というと、どうも排他的なイメージなのだが
(かつては)他宗教に寛容な国も多く、トルコにも、
そしてここイランにもアルメニアの正教会がある。
ヴァンク教会のあるジョルファー地区には古くから
アルメニア人が多く住み着いており、かつては6万人もいたとのこと。
実に13もの教会が現存している。
ヴァンク教会はアルメニア正教らしい建築で
そここに、聖人の壁画が描かれている。特に礼拝堂の絵は見事なものだった。

併設した博物館では、高校の修学旅行生とかちあい
「ジョモン!ジョモーン!」と声をかけられる。
どうも、今イランで大流行している韓国の時代劇ドラマらしい。
おぼえたての英語で話しかけてくれる。会話になるのが嬉しいらしいが
こちらが質問したことには50%くらいしか応えられない。
おたがいヒアリング能力を鍛えようぜ。

アルメニア博物館には、髪の毛の上に書かれた聖文(もちろん顕微鏡でしか見えない)や
世界最小の0.7gの聖書など、トンデモなお宝がたくさんあるのであった。
ここはなかなかの見所。
■ マスジェデ・ジャーメ
創建は8世紀という法隆寺なみに古い寺院。
なかはとても落ち着いた雰囲気で、日干し煉瓦がアーチを作るホールや
幾何学模様の天井が今までみたこともないような模様を描いている。
まるで複雑なパッチワークのようだ。



目眩に耐えつつ、それでも写真は撮りつつ、なんとか凌いで昼食。
エマーム広場の中にあるレストランで食事をした。
ここの給仕は、めずらしくネクタイをしていた。
イランでは「反イスラム的」ということで、ネクタイを嫌うとガイドブックに書いてあったが、
実はそうでもないらしい。
(ガイドのガンバリさんも事務所ではネクタイをしていると言っていた。)
ここでタイ王国からの観光客ご一行と一緒になったのだが
ひとり、素で、まったくスカーフをかぶっていないおばちゃんがいた。
ちょっと頭からずれちゃってる、とか、風でめくれてる、とかは許されるのだが
まったく被ってない、というのは奇異なものに映るらしく
ガンバリさんのほうが動揺していた。
「もう、裸で歩いてるようなものです!」とまで言っていた。そこまでか。
もしかしたら強烈な仏教徒で、スカーフを被るのを拒否しているのかも・・・
ちなみに、ご一行のツアコン男子二名とは、少し話もした。
そもそも彼ら、裏原宿系の男の子みたいにオシャレなんだけど、
どうも日本人でも台湾人でも韓国人でも中国人でもないような雰囲気で、
遠くで見つつ、わたしとガンバリさんは
「スリランカ人?」「いや~ちがうでしょ~。もっと東アジアだよ。」と噂していたのだ。
で、とうとうガンバリさんが我慢しきれずに、本人に「ねえねえ、何人?」と聞いた次第。
タイとイランと日本の出会いであった・・・(異文化コミュニケーション。)
彼ら沖縄に2ヶ月も滞在したことがあるらしく、少し日本語がしゃべれる。
わたしが「コップンカァ(ありがと!)バイバイ。」とタイ語で挨拶したら
「サヨナラー!キヲツケテ~」って日本語で返してくれた。
タイの人はニコニコしてて良いなー。