2008 イタリア

Italia:Venezia 2

サンマルコ寺院に入ってみる。
ビザンチン様式だろうか、円形のドームの内側は
びっしりと黄金のモザイクで埋め尽くされていて
それはそれは圧巻であった。
わたしの好きな中世のイコン。
ステンドグラスから床へ、光のすじが降り注いでいて、
本当に夢のように美しい瞬間があったのだが
残念ながら撮影禁止なのであった。
(しかし、「撮れなかった風景」は、ずっと忘れないものだ。)
テラスに出て広場を望む。
海のほうを見ると、きらきらした海を背景に
翼の生えたライオンの像が見える。
このRPGに出てきそうなキャラ(←キャラじゃない。)がヴェネツィアの守護神で
だからヴェネツィア映画祭の大賞は「金獅子賞」っていうのだな。

広場に下りて、カフェ・フローリアンへ。
ここは世界最古のカフェと言われていて、1720年くらいから営業しているらしい。
かつての文豪や作曲家たちも座ったかもしれないビロードのソファで
ショコラなんか飲んでしまってそれはそれは優雅なのだが
値段もしっかりディナー並なのであった。

このあとは、大運河と並行して路地をくねくねと歩く。
フェニーチェ劇場の近くでは「LA FENICE」という素敵な文房具屋さんを見つけた。
硝子ペンや、銀の細かな意匠のペーパーナイフ、ルーペ
インク壷・・・ああこんなの部屋にあったら素敵だろうなあと妄想を膨らませたものの
実際あたしのあの部屋にはちょっとヘヴィすぎる、と思い直して
ペーパーナイフとルーペのセットを買った。
I氏はずっしりとしたペンを買っていた。
友人たちには硝子ペンとインクのセットをお土産に。
マダムが親切で、「いろいろあるのよ」つって、奥から在庫を出してきてくれた。
ペンの色とインクの色も組み合わせ自由らしい。
すっかりリラックスして、店の中の写真も撮らせてもらった。
洋紙や、革張りのノート、万力のような道具がみっしり置いてあって素敵。
しかし、あまりに迷路の奥すぎて2度とたどり着ける自信がない・・・

途中、ヴェネツィアで一番有名な橋・リアルト橋をわたる。
橋の両側には店が軒を連ねていて、売っているのも
仮面や唐辛子や、あやしげなお土産ばっかりで浅草の仲見世どおりみたいだ。
あまりの人ごみに疲れてしまって、わき道に非難すると
ものすごく静かな広場に出た。
カフェが椅子を出していたので、ここで昼食でも、と思ったが
ふと横を見ると、いい雰囲気のバーカロがあるではないか。
メニューも手書きでよく読めないのだが、ショウウインドウに
チケッティが並んでいて美味しそう!
(チケッティは一口サイズのおつまみのこと。サンドイッチとか揚げ物とか。)
こういうときは難易度の高いほうへ行く!と意気込んで
バーカロ「AL MARCA」でワインと生ハムサンド、ツナサンド、コロッケを頼む。
ワインもすごく美味しくて、とてもよい店に出会えたことを喜んだ。

ふたたび、迷路をくねくねと歩いていく。
建物と建物が支えあうようにして、なんとか建っているといった風情だ。
壁も朽ちて、街灯も古いままなのだが、それがなんとも雰囲気があってよい。
たまに、宗教画が壁に描かれていたり、マリア様のモザイクに
百合の花が飾られていたりもする。


でも実際は住みにくくて、みんな新市街のほうに移住していくのだろうが
どうか沈まないでほしい。(切実)
ふと気づくと、もうホテルのすぐそばまで歩いてきてしまっていた。
往路は水上バスで40分もかかったというのに
歩くと意外と狭い島なのだ。
ホテルをちょっとすぎたところ、ローマ広場のすぐ近くにcoopがあったのを思い出して
買出しに行く。
ビールを買って、部屋でひとやすみ。
無意味に美しくビールを注ぐ人。

夜は、ボローニャ~ラベンナと周ってヴェネツィア入りしていた両親と
サンマルコ広場で待ち合わせて食事。
お互いの旅を報告したり、ヴェネツィアの見所を教えてもらったりした。
ふたりのホテルは4つ星だけあって、部屋はわてらの3倍くらいあった・・・
レストランをどこにしようかと考えあぐねていると
b様がいつの間にかフロントに行って「おすすめある!?」と聞いていた。
「目の前のレストランだったら、これを持っていくと15%OFFになります」と言って
メモを書いてくれた。
「言ってみるものね!」と大満足のb様であった。
つえー、b様。
業務提携先wのレストラン「Angelo」はサービスもよくて美味しくて
デザートまでしっかり食べた。
「そんじゃーまたー」なんつって、あっさり別れて
帰りは腹ごなしに少し歩いて、適当なところで水上バスに乗ってホテルに帰った。
世界はせまくなっているのだなあ、と思う。