promene

10時過ぎに起床。
何度か目覚ましが鳴って覚醒したのだが、さすがに前日3時就寝だと身体が起き上がれない。
ひさびさにフレンチトーストなどを作る。ジャムがないのでなんともぼんやりした味だった。ブルーベリーのジャムくらいは常備しておこう。
部屋でだらだらするのもなんだし、ということで上野界隈をまったり散歩することに。
谷中から桜木町のほうに歩いていくと、突如Tさんが「愛玉子」の看板に反応。長野まゆみの小説に出てきて以来、ずっと気になっていた食べ物だったのだとか。店の中は笑ってしまうほどに昭和色が強く、革張りの椅子と、点けっぱなしのテレビがいいかんじだ。
硝子の器にはいった透明な愛玉子はとても綺麗で、黄色のシロップを見るといつでも夏を思い出す。ガラガラという木枠の戸から外に出ると、じりじりと熱い日差しが待ち構えているような気がするのだ。前回来たのが真夏だったからだろうか。
この後さんざん歩いて結構な運動量だったのだが、何故か愛玉子がお腹にたまって全然空腹感を感じない。見た目も味も寒天なのだが、カロリーは米と同じくらいあるらしい。恐ろしい…。(原材料は海藻と思わせておいて実は台湾に自生する植物の種らしい。どうやって寒天状にしてるんだろう。)
桜木町から上野公園へ向かい、国際こども図書館のなかで素晴らしい建築にほれぼれする。

こども図書館の階段。
安藤○雄に改装されてファサードのデザインに萎えに萎えたものだったが、オリジナルの外壁や意匠を凝らしたクラシックな内装、照明はやっぱり素敵だ。
硝子を通して、春の日差しがぽかぽかしていて、カフェでは外にも椅子を出していたのでまったり珈琲でも飲みたかったのだが、時間がないので書架も見ずに出る。
寛永寺のほうから言問通りにむかって歩き、大阪万博当時の骨董…ともいえないガラクタを集めた「EXPO」で商品を見ながら大笑い。
三崎坂の喫茶店・乱歩でまったりした後、古今東西雑貨屋のIRIASを物色。あいかわらず素晴らしい買い付けセンス!台湾製の豚革スリッパ(日本製のフリ)に爆笑。だってスリッパに片仮名で「スリッパ」って書いてあるんだもの…。しかも裏返すと「スリパ一徳」という架空のメーカー名も書いてある。
あかぢ坂近くの大名時計博物館に行った。ここでは大名時計の鐘の音にいつもびっくりしてしまう。いつもいるダンディなおじ様(左利き用のロレックスの腕時計をしている!)はいらっしゃらなくて、男の子が受付をしていた。
大名時計も小さいのになると結構かわいくて部屋に置きたいかんじだ。文字盤は、銅を腐食させる技法で唐草模様が浮かしてあり、かなりゴージャス。西洋の時計や、外国に寄贈した時計なんかも置いてあったが、ごく近代になるまで文字盤は干支十干かローマ数字だ。アラビア数字がスタンダードになったのはいつ頃からなんだろうか。
夕方、すっかりひきずりまわしてしまったので、上野まで車でお送りする。
広小路はあいかわらず工事渋滞で、どきどきした。新幹線には間に合ったようでよかったが、なんとも変な場所で下ろしてしまって反省。