Journal読書

insomnie

さて、難航していた綾辻行人『暗黒館の殺人』(講談社ノベルス)だが、前半はかなり散漫な印象で読みにくかったものの、後半は一転してテンポが良くなり下巻は1日で完読。ひさびさに活字に溺れる読書の至福を感じた。
人里離れた山奥にそびえる城のような洋館。
謎の建築家、からくり、市松の床、燭台。
畸形、双子、狂人、晩餐会、墓守、懐中時計、悪魔崇拝
ペダンティックな会話…
もう江戸川乱歩や横溝正史や中井英夫や小栗虫太郎、または当代の島田荘司、京極夏彦、法月倫太郎、二階堂黎人、竹本健治に一度はハマったことのある者なら「たまらんのう!」という舞台装置で満足。(まあそれだけじゃだめなんだけども。)5年間の連載が漸く単行本化されたのだが、そっちはチェックしていなかったので、私が最後の館シリーズ「黒猫館の殺人」を読んでから実に12年が経っていた。待った甲斐があったというものだ。あまりに長く、そして新本格の最大のキモともいえるパズルのような絵解きが一番の見せ場ではないので賛否両論だろうけど、私は新本格の絢爛豪華なかんじが恐縮されていて凄く好きだ。

中学生の頃にミステリにハマり、金曜夜から明け方まで本が読める幸せな時間を知った。
ひさびさにあの頃(「十角館の殺人」が上梓された頃だったか)を思い出した。
ダリアの祝福を。