車社会と神経の拡張の関係性について

中途半端な年齢で運転免許(身分証明書ともいふ)が唐突に欲しくなり
教習所に通い始めたのだった。
教室で授業を受けるのも新鮮だったし
生まれてこの方さわったこともないような
機械を運転するのも楽しかった。
教官の不条理さは小中学校の教諭を思い出させた。
昨日にはできなかったことが
できるようになるのは、まるでピアノの練習をしているようだった。
不思議なもので、今までまったく興味のなかった世界に
飛び込むと、視界が否が応でも広がる仕組みになっているらしい。
道行く車の形や色が気になりだし、信号や標識の存在に気づき
他人の運転に腹を立てたりもする。
神経が今までとちがう方向に
にょきっと伸びたような感覚。
好ましい。

あとは学科なんだが。