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黒百合館の殺人

雅兄の新しい詩集が出たというので
恵比寿まで赴く。
これでむこう3年は新しい詩集が出ないというのは
さみしいが、きっとたくさん旅行に行き
お酒を飲み、可愛い女の子と話をして
また素晴らしい本を出すはずだ。
とりあえずゆっくり読もう。
「貴兄の詩は一旦別の言語に訳されたような
不思議な響きがありますね」という感想を
僭越ながら手向けたところ、いたくその言葉が
お気に召したようだった。
推理小説の話ばかりをし、私たちが列挙したタイトルの中に
登場する死者を合計すると100人はくだらないだろう。
どんな洋館が理想的か、庭や、あずまやについて
詳細に語り合ったのだった。

雅兄は薔薇よりも百合が好きだと言った。
わたしは薔薇のほうが好きなのに。