島田荘司 『暗闇坂の人喰いの木』 (講談社文庫)読了
有栖川有栖の『乱鴉の島』があっさりめの懐石だとするならば
こっちはハイカロリーのフレンチフルコースというかんじ。
「そうそう。わたしが学生自分に、どきどきしながら
夢中で読んでいた推理小説というのはこんなかんじだったよ!」
と思い出させる一冊だった。
人死にのカラクリはともかく、幻想、猟奇、謎解き、冒険といった
キイワードが底辺の部分にみっちり敷き詰められていて
後半は特にふとんをかぶって半泣きで読んだ。
だって怖いんだもの。
この木のモデルのひとつと思われる「来宮神社の大楠」は
わたしも幾度となく訪れてはお参りしている樹齢二千年の大樹。
(2005年撮影)
たしかに、あれなら人も喰らいそうだ。
“under the tree” への4件のフィードバック
写真はまさに人喰いの木だ!凄い。
たしかに「暗闇坂〜」は島田作品のなかでも盛りだくさんな感じですよね。
ズバリ探偵小説っていうかんじで。
しかし、昔あのオチの一つには
友人と「おい!」って突っ込みましたが…
>クールライチさま
そうそうそうそう!
屋根の上の死体はねえ…
だって跨ってたんだもの…
ねえ…
でも木のアレとか英国のアレとかの話はまじで怖かったです。
ううう…
そしてスコットランドの車窓風景を見ながらきゃいきゃいしてる、ドジっ子助手の石岡君に萌え。(この腐女子め。)
いいよねー。
結局理屈で解決できない部分が残っているのがまた良し。
>ィシィさん
うんうん。
なんかなつかしいようなかんじだよねー。
綾辻の十角館とかを貪るように読んでいた頃を思い出したよー。
新本格好きは同世代が多いね!
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