Iran : chai

投稿日: カテゴリー: 2009 イラン

閑話休題。イランの飲み物について。
イランの正式名称は「イラン・イスラム共和国」。
1979年のイスラム革命によって宗教上の最高指導者が
国の最高権力を持つことになった。
この革命以来、とにかく色々なことが「イスラム的」になったようだ。
(女性がスカーフを被らねばならなかったり、長い服を着なければいけなかったり。)
トルコのように政教分離ではないので、当然お酒は飲めない。
でも、ちょっと裏の場所に行けば売っているし
ホームパーティーなんかでは飲む人もいるんだそうだ。
とはいえ勿論おおっぴらに酒が飲めないので
街で泥酔している人はもちろんいない。
(その代わり、若者の間ではドラッグが流行ってるらしい)
じゃあみんな食事の時はチャイなのか?というと
そんなことなくて、ノンアルコールビールというものが
何種類も販売されている。瓶も缶もあって、デザインもそれっぽい。
これにはリンゴ味とかレモン味もあって、ジュースほど甘くなく美味しい。

コーラ的な味も好まれるらしく、ZAM ZAMというメーカーが
「コーラのようなもの」を作っている。味はそのまんまコカ・コーラだ。
アメリカと国交がないにも関わらずCoca Colaのロゴだけは
よく見かけるのだが、これは勝手にロゴを使っているらしい。
(国交が復活したら真っ先に訴えられるな・・・)
日常的によく読まれるのは紅茶で、ちいさなチャイグラスで
何倍も飲む。喫茶店のことは「チャイハネ」と言う。
水煙草を飲める場所がくっついているところも多いようだ。
ちょっとした焼き菓子と紅茶(ポット)で、ひとり150円ほど。
トルコでは瓢箪型のチャイグラスだが
イランでは取っ手がついているものが流行っているらしい。
これなら熱くても持てるし、便利なのだな。
(うちもバザールで1セット買った。)

自前の魔法瓶にお湯を入れるドライバーのデボゾルギさん。
街のキオスクみたいな店では、路上に大きなサモワール(湯沸かし器?)を置いて
お湯を提供している。

「トルコみたいに、バザール内をまわって
チャイを売っている人はいないの?」と聞いたら
「イランではないなあ。
冷めちゃうし、どんな水使ってるかわかんないし、
なんかやじゃね?」
とのこと。
近くて遠い国らしい・・・

Iran : Esfahan-Kashan-Qom-Tehran

投稿日: カテゴリー: 2009 イランJournal植物

2009年5月6日
イラン最終日。
朝、ホテルを出発。2時間ほど走ってカーシャンの町へ。
砂漠や礫漠が続く。
建設途中のモスク。(なんかかわいい)

カーシャンはキャヴィール砂漠に隣接するオアシス都市で
小さい町だが薔薇の産地で、ここで作った薔薇水で
聖地の屋根を洗うらしい。

「ほい!」
■ フィン庭園
アッバース一世が作った小さな別荘。
すぐ近くに砂漠があるとは思えないほど
こんこんと、大量の水が湧いている。
泉から庭園を水路がはりめぐらされていて
天然の噴水が庭を飾る。

あずまやの天井のアラベスクが美しい。

地下の浴室では、ガージャール時代の宰相・アミーレ・キャビールが
自殺した(殺された?)ところらしい。
修学旅行できている女の子に、なぜかサインを求められたので
縦書き&漢字でサインしてあげた。
一生読めないと思うが、まあ記念ってことで。
いたるところで薔薇水が売られていて、
どれも薔薇のドライフラワーのなかに飾られているので
庭園中、よい香が漂っている。
薔薇って、花は好きなのだが香はいまいち、と思っていたが
ここにきてすっかり好きになってしまった。
あまったるくなく、なんともすっとした香なのだ。
薔薇の種類にもよるんだろうが。
■ 聖地ゴム
さらに車で2時間ほど走り、聖地ゴムへ。
ちょうどエスファハンとテヘランの間くらいになる。
ここはマハシュドに次ぐシーア派の聖地ということもあって
世界各国から人々がお参りにくるという。
エイヴァーン(丸屋根)と数々のミナレット(尖塔)が工場群のようにそびえている。
なかでも金色のエイヴァーンをいただいた聖廟がすごそうだが
異教徒のわたしたちはハズラテ・マアスーメ聖域の
門の前までしか行けない。

門をくぐるおばあちゃんが、振り返り振り返り
写真を撮るわたしのほうを見てにこにこしていた。
こういう聖地や観光地では、イランの田舎からもたくさん人が来ていて
日本人なんて初めてみたわーっていう人が多い。
少し英語が話せる人は必ず話しかけてくる。
とおくから聖地を撮っていたら、Canonのカメラを褒められた。

道にはターバンをした人もよく見かける。
ターバンをしている人は聖職者なのだという。
この人はナンを持っている。お昼用?
ゴムの町は、いかにも門前町というかんじで活気がある。
お土産のお菓子や、ナン、コーランを売る店がある。
ガイドのガンバリさんは、ほんとに顔の広い人で
ここでも知り合いの聖職者の人とばったり会っていた。
英語がじょうずで、時間があれば観光客むけの講座に
招待したいのだが、とありがたい申し出をうけたのだが
残念ながら時間切れ。

クレーンが生えてきちゃったモスク。
ミナレット(尖塔)を建てるのも大変そうだ。
■ テヘラン
ゴムからテヘランの空港へ。
ここで1週間お世話になったガンバリさんともお別れ。
丁寧に歴史や文化を説明してくれて、イランのよいところを
たくさん教えてくれた。
近代、革命や戦争を経験して、今もアメリカにテロ支援国家とか言われているけれど
人々はみんな親切で、食べ物が美味しく、景色がダイナミックな国だ。
次はカスピ海のほうを旅する、そのときもまた案内して、と約束してお別れ。
で、お約束のようにイラン航空は3時間のディレイ。
そんなとほほーなかんじも愛しいイラン旅行でありました。
イラン旅行記はこれにて終了。
読んでくださってありがとうございました。

Iran : Esfahan 5

投稿日: カテゴリー: 2009 イラン

昼休みが終わり、宮殿が開くまでエマーム広場の芝生でごろごろしていると
学生らしき女の子が話しかけてきた。
聞くところによると英語を勉強しているらしく、課題が
「中国の結婚式について」
記事を読まねばならないらしい。
残念ながら日本人なのよ~と言いつつ、しばしおしゃべりする。
21歳と言っていたが、こっちの女の子はみんなデフォルトで
叶姉妹みたいな顔つきなので、すごくおとなっぽく見える。
■ アーリー・ガープー宮殿

入ると、高い天井の通路があるのだが、
この空間、対角線上にふたりが立ってコーナーのほうを向き
小声で喋ると反対側にいる人に聞こえるような造りになっている。
みんな、友人や知らない人同士でこそこそ喋っていてかわいかった。

大きなバルコニーがひときわ目を惹く宮殿へ。
なかでも、一番有名なのが最上階にある音楽堂で
音響のために壁に穴があいているのだが
それがみんな楽器のかたちをしていてかわいい。

■ マスジェデ・シェイフ・ロトゥフォッラー

こぢんまりしているのだが瀟洒な造りで、エイヴァーン(ドーム屋根)の内側の
モザイクは、あまりに緻密でCGのようだ。
ちょうど、入り口から光りが入り、ドームの内側の孔雀模様に反射して
孔雀のしっぽのように見えるのだそうだ。

なるほど美しい。
■ マスジェデ・エマーム
革命以前は「シャーの寺院」と呼ばれていた、とガイドブックには書いてあったが
ガイドさんはふつうに「シャーの寺院」と言っていた。
通称はそっちのほうなのかもしれない。
ここはとにかく広大で、エイヴァーンもメッカの方角を指して
広場に対して45°の角度で建っているのがダイナミックなかんじがする。
なかには神学校や礼拝堂がある。
広場はがらーんとしているが、これが礼拝の金曜になると
ブルーシートが敷かれてえらいことになるらしい。

このあたりでガイドさんが蕩々と説明をしていると
学生らしき女の子が3人ついてきた。
ガイドさんもまんざらではないらしく日本語とペルシャ語のバイリンガルでガイドをはじめる。
女の子にガムをもらって、「おかげで吐き気もちょっと収まったわー」と言ったら
嬉しそうにしていた。
随分まじめに聞いているなあと思ったら、ふたりは卒業したばかり
ひとりは現役の学生さんなんだそうだ。

もう一度訪れたバザールで、b様は更紗のテーブルクロス
わたしは「ギャズ」という、ココナツをかためたハイチュウみたいなお菓子を買った。
エスファハン名物らしい。
更紗工房のおじいちゃん。
右手にスタンプを縛り付けて、がんがん布に押していく。
そこでプリントされた枠の中を染料で塗っていくのだそうだ。知らなかった。
なんだかこの人、うちのじいちゃんに似ている。

Iran : Esfahan 4

投稿日: カテゴリー: 2009 イラン

2009年5月5日
ということで、食中毒明けで、絶食なり。
とはいえ、イラン観光のメインともいえるエスファハン。
世界の半分と言われるエスファハンを参らないとは
日本に来て京都に行かないようなものなのです。
胃が痙攣していようとも、カメラを持って出陣なのです。
■ ヴァンク教会
いきなり、キリスト教の教会へ。
イスラム教というと、どうも排他的なイメージなのだが
(かつては)他宗教に寛容な国も多く、トルコにも、
そしてここイランにもアルメニアの正教会がある。
ヴァンク教会のあるジョルファー地区には古くから
アルメニア人が多く住み着いており、かつては6万人もいたとのこと。
実に13もの教会が現存している。
ヴァンク教会はアルメニア正教らしい建築で
そここに、聖人の壁画が描かれている。特に礼拝堂の絵は見事なものだった。

併設した博物館では、高校の修学旅行生とかちあい
「ジョモン!ジョモーン!」と声をかけられる。
どうも、今イランで大流行している韓国の時代劇ドラマらしい。
おぼえたての英語で話しかけてくれる。会話になるのが嬉しいらしいが
こちらが質問したことには50%くらいしか応えられない。
おたがいヒアリング能力を鍛えようぜ。

アルメニア博物館には、髪の毛の上に書かれた聖文(もちろん顕微鏡でしか見えない)や
世界最小の0.7gの聖書など、トンデモなお宝がたくさんあるのであった。
ここはなかなかの見所。
■ マスジェデ・ジャーメ
創建は8世紀という法隆寺なみに古い寺院。
なかはとても落ち着いた雰囲気で、日干し煉瓦がアーチを作るホールや
幾何学模様の天井が今までみたこともないような模様を描いている。
まるで複雑なパッチワークのようだ。



目眩に耐えつつ、それでも写真は撮りつつ、なんとか凌いで昼食。
エマーム広場の中にあるレストランで食事をした。
ここの給仕は、めずらしくネクタイをしていた。
イランでは「反イスラム的」ということで、ネクタイを嫌うとガイドブックに書いてあったが、
実はそうでもないらしい。
(ガイドのガンバリさんも事務所ではネクタイをしていると言っていた。)
ここでタイ王国からの観光客ご一行と一緒になったのだが
ひとり、素で、まったくスカーフをかぶっていないおばちゃんがいた。
ちょっと頭からずれちゃってる、とか、風でめくれてる、とかは許されるのだが
まったく被ってない、というのは奇異なものに映るらしく
ガンバリさんのほうが動揺していた。
「もう、裸で歩いてるようなものです!」とまで言っていた。そこまでか。
もしかしたら強烈な仏教徒で、スカーフを被るのを拒否しているのかも・・・
ちなみに、ご一行のツアコン男子二名とは、少し話もした。
そもそも彼ら、裏原宿系の男の子みたいにオシャレなんだけど、
どうも日本人でも台湾人でも韓国人でも中国人でもないような雰囲気で、
遠くで見つつ、わたしとガンバリさんは
「スリランカ人?」「いや~ちがうでしょ~。もっと東アジアだよ。」と噂していたのだ。
で、とうとうガンバリさんが我慢しきれずに、本人に「ねえねえ、何人?」と聞いた次第。
タイとイランと日本の出会いであった・・・(異文化コミュニケーション。)
彼ら沖縄に2ヶ月も滞在したことがあるらしく、少し日本語がしゃべれる。
わたしが「コップンカァ(ありがと!)バイバイ。」とタイ語で挨拶したら
「サヨナラー!キヲツケテ~」って日本語で返してくれた。
タイの人はニコニコしてて良いなー。

Iran : Esfahan 3

投稿日: カテゴリー: 2009 イラン

すっかり美術館を満喫し、本命のエマーム広場へ。
ごちゃごちゃしたバザールの入り口から入り、
人を避けつつ広場側に出ると、そのスケールの大きさに驚く。
右手に宮殿、正面に寺院、左手にも寺院。中央に噴水。
バザールの入り口ゲイサリーイェ門も、古い壁画やモザイクで飾られ
歴史的な面影を残す。
■ バーザーレ・エスファハーン
宮殿や寺院の見学は、ガイドさんがついてくれる明日にまわして
バザールを中心に見ていく。トルコよりもスレてなくて
お土産もやぼったい。日本語で話しかけてくる人も少ない。
奥に行くと、地元の人や、バザールの人向けの食器などもある。
ちょっと歩くと分岐して拡がっていく。まるで迷路だ。

金物屋とか

路地に入ると、こんな更紗の工房を兼ねた店なんかもある。

喧噪を抜けると、こんなに静かな広場があったり。
寺院があり、お祈りをする人もいる。
疲れたので、チャイハネを探すが見つからない。
これがヴェネツィアのサンマルコ広場だったら
50mおきにカフェが椅子とテーブルを置いて
法外なチャージを取っているというのに・・・
(そのかわり。芝生に座ってピクニックしている人が多いので、必要ないのかも。)
そのへんの店のお兄ちゃんに「チャイハネを探しているのだけど」と声をかけると
「地下のと2階のとあるけど、どっちがいい?」と聞かれたので
「2階がいいな。」と答えると、親切にも、店の前まで案内してくれた。
もちろん、お菓子とか絨毯とかお土産とかネットとか、必要だったら寄ってね!と
ショップカードを渡していったが。イランの人って、基本的に親切で、しかもしつこくない。
ほんとにここでいいんだろうか?という狭い入り口。

なんだか怪しげな水煙草をふかすスペース。

「チャイ?煙草?」と聞かれるので「チャイ」と答えると
テラスに案内してくれた。
観光客でひしめいていたが、エマーム広場が見渡せる絶景のポイント。
これはガイドブックにも載ってない(と思う)穴場だと思う。

すごいパースペクティブ!
チャイと焼き菓子がついて、3人で450円。安っ!(サンマルコ広場の1/10以下だ…)
すっかり満足して、買い物の続き・・・と思ったが
突然、目眩と吐き気に襲われてダウン。
へろへろになってホテルに戻ると案の定、ひどく吐いた。
あ~~~このかんじは知っている。
人生2度目の
旅 先 で 食 中 毒・・・・・(死亡)
ちなみに1度目はシンガポールにて海鮮にヤられました。
中国でも東南アジアでもアフリカでも大丈夫なのに…
というわけで、夜の散歩は行かずに撃沈。

Iran : Esfahan 2

投稿日: カテゴリー: 2009 イランJournal植物

■ 自然史博物館
一度ホテルに戻ってから、夕食までは少し時間があったので
自由行動!
まずはエマーム広場を目指す。
と、柵で囲まれた前庭に、なにやら恐竜のようなものが。
これはもしや、私の好きな科学博物館系?と思って近づくと
やはり自然史博物館であった。
これがなんというかキチガイ系で、恐竜の骨なんて
みんな木で作ったレプリカなのだが
もとは宮殿だったのか、豪奢な作りなのだが薄暗く、
中央、左右には鳥類の剥製が、まるで羽ばたいているようなポーズで並べられている。

動物の剥製は奇形の牛などがさりげなく混ざっており
陳列ケースには、ひからびた植物や貝殻の標本、
トドメは人間の奇形のホルマリン漬けが出口のところに
さらりと置いてあるのであった。ううう。ごめんなさい。

この、微妙にかわいいのが、なんとも・・・
■ チェヘル・ソトゥーン庭園美術館
その次は、となりにあるチェヘル・ソトゥーン庭園美術館へ。
庭園美術館というのは、あとから知ったのであって
たまたま券売所に人がいたので、50円ばかり追加して入ってみたら
なんとも美しい宮殿だったのだ。

サファヴィー朝時代のもので、壁画が美しい。
宮殿の屋根には鏡が貼り付けられ、前庭には噴水と薔薇。
屋根のバランスを考えると驚くほど細い印象をうける柱には
鏡がみっしり貼り付けられていたらしい。
どんだけキラキラしてたんだか。


宮殿の内部は美術館になっている。

とても残念な顔をした柱の装飾。獅子?猿??